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スーパーの青果売り場に並ぶ均一な大きさの野菜、いわゆる「規格野菜」。
その一方で、流通コストや消費者の趣向の関係から「規格外野菜=個性派野菜」は流通ラインに乗ることなく廃棄されてしまうことがあります。
「食べられる」のに「捨てて」しまう。
この矛盾に「もったいなさ」を感じ、農家への取材を通して野菜作りの「大変さ」を学び取り、都会に住む小学生に対して伝えることで、捨てることへの「もったいない」という気持ちを持ってもらうことを目指すプロジェクトです。
| DANNA |
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| 学生 | ||||
|---|---|---|---|---|
![]() 青山学院大学 |
![]() 慶應義塾大学 |
![]() 東京都市大学 |
![]() 慶應義塾大学 |
![]() 早稲田大学 |
2010年度は大きく分けて次の活動を行いました。
「2. 農林水産省『子ども農山漁村交流プロジェクト」と「3. 杉並区立天沼小学校での出張授業」では、事前取材で得たものに基づき『食料廃棄の「もったいなさ」を伝える』ことをテーマに、消費者には見えない現場の様子、すなわち炎天下での作業や農家の一日など、野菜栽培での問題点はもちろんのこと、普段目にすることができない部分にまで広くスポット当てた授業を行いました。
授業に先立ち、野菜がどのように生産されて消費者の手に渡るのかについて調べるため、農家の方の協力を頂いて、10回弱にわたって訪問し取材を行いました。その中で我孫子の農家は通常の農家と異なり、「生産・選別・パッケージ・出荷」の全ての過程を自らの手で行っていました。また、流通業者を介さずに小売店へ卸すというような独自の流通経路も有しており、消費者の手元に渡る販売段階以外の全ての過程を農家自身で行っているという我孫子独自のシステムを構築していました。この生産システムや流通経路など現場で感じたことは、出張授業のコンテンツ作成に活かしていきました。
2010年8月に5泊6日の行程で、群馬県みなかみ町に於いて都内に住む小学3・4年生対象にした自然体験学習を行いました。群馬県の山間部での共同生活に小学生たちも当初は緊張している様子でしたが、そこは小学生。半日も経たないうちにコミュニケーションを取り合っていました。その一方で、日頃小学生と接する機会のない私たち大学生の方が接し方に戸惑い、浮足立ってしまうといった少し情けない場面もありましたが、全体的には程よい緊張感な中で「もったいない」を伝える授業を行うことができました。当日は農業体験としてジャガイモ掘りやカレー作りを企画しました。その前段階として自分たちがジャガイモを掘り、運び、調理をするといった一連の流れの中で、普段何気なく口にするジャガイモも多くの人が関わってくれているからこそ食卓に並んでいるということを、わかりやすく授業しました。そして、様々なひとの苦労と思いが詰まった野菜を自分の好みで食べないということは農家をはじめ、様々な人に申し訳ないということを感じてもらい「もったいない」という意識を持ってもらいました。
2010年11月10日、杉並区立天沼小学校の2年生に対して「もったいない」をテーマにした授業を行いました。
当日は、「日本における食料廃棄量の現状」や「スーパーで見かける野菜はなぜ真っ直ぐなのか?」「野菜が食卓の並ぶまで」といった身近にある食料問題について、五感を使った参加型授業を行いました。クイズ形式の授業で進めた授業では、各グループ内でそれぞれの生徒が思ったことについて話し合ったり、積極的に手を挙げて発言するなど、どの生徒もみな笑顔を見せながらも真剣に参加してくれた様子が印象的でした。
また授業に先立ち、当日は千葉県我孫子市の農家の方の協力を頂き、早朝からラディッシュ・大根・カブをはじめとした野菜を相当量収穫させていただきました。これら採れたての野菜は途中通勤電車に揺られながら、新鮮な状態で天沼小学校まで運び授業の中で『朝取り新鮮野菜』として生徒のみなさんに食べてもらいました。生徒たちからは「甘くておいしい」「今までカブ食べられなかったけど、これなら食べられる!」といった今までの野菜に対して持っていたイメージを変えるような感想が続々と出てきました。
このように私たちが実際に野菜を収穫し、運ぶことでよりリアルな体験を伝えることができると同時に、甘味やみずみずしさといった野菜が本来持っている魅力といったものを伝えられたのではないかと思います。さらに五感を使った授業を行うことでより印象に残る授業を行えたと思います。
最後に、今回の企画にご協力頂いたすべての関係者の方々に厚く御礼申し上げます。
『子ども農山漁村交流プロジェクト』及び『杉並区立天沼小学校での出張授業』での出張授業では「もったいない」という目に見えないものを伝えるため様々な困難がありましたが、伝えたいものが目に見えないものであるからこそ、五感に訴えかけることで小学生たちの心に働きかけられるのではないかと考えました。例えば天沼小学校では私たちが早朝から採りに行った新鮮野菜を食べてもらうことでは、野菜が手元に届くまでにかかる手間や時間を知ってもらう同時に、新鮮野菜の甘さやみずみずしさ、そして様々な人の手を経て手元に届くといった見えづらくなった流通プロセスや、日常生活では感じる機会が少ない事柄について焦点を当てました。その甲斐もあり、小学生からは「野菜ってあんなに甘いんね」「朝起きるの早いんだね」「これからは残さないようにするね」という言葉も聞くことができたと思います。
このような小学生の感想から、授業前に比べて授業を終えた後の食べ物に対する認識や姿勢の変化が見られましたため、食料廃棄の「もったいなさ」を伝えるということができたのではないかと考えます。
―「食料自給率を向上させたい」― 初めはただ漠然とそのようなことを思っていました。そこで本を読み、様々な方からお話を聞くと、どうやら自給率の低下は、一概には言えませんが日本人の食文化の変化や政策的作用などいくつもの要因が合わさって引き起こされているということに気付かされました。また、それと同時に「食料自給率を向上させたい」という思いも学生の力ではどうにも解決できない大きな問題であるということも気づかされました。そこで、私たちは少しでもいいので継続的かつ波及効果の得られる方法として小学生に授業をしたいと思うようになり、プロジェクトを本格化させました。
朝早くから農家への取材、小学生とのコミュニケーション、授業でのミス。例を挙げればきりがありませんが、様々な方と関わり合い、経験し、自給率問題と向き合えたこの一年はとても有意義な時間だったと感じています。primary routeに関わりを持っていただいた全ての方々にこの場をお借りして、御礼申し上げます。一年間ありがとうございました。
primary route 2010年度代表 岸野 和樹(青山学院大学経営学部2年)